オオクラ 「うぉーーーーー!なんじゃこりゃ!!!!」

ナガエ 「一旦木綿(いったんもめん)がおるやんけーーー!!」

 

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あの日、確かに僕達は一旦木綿を見た。

時は、2010年の6月頃、開業して間もない頃だった。

 

当時、顧客が獲得できそうなことは何でもやろうと、思い考えられる営業手法は全てやっていた。そのうちの一つがFAXDMだった。

 

誰の入れ知恵だかわからないが、FAXDMで直接顧問先を獲得するのは難しいということで、ワンクッション違うサービスを間に噛まそうという話になり、その内容を考えた。

 

そこで、思いついたのが、「助成金の無料診断」だった。

当時はリーマンショックの後で雇用調整助成金が流行っていた時だったためこの助成金無料診断をやることになった。

 

当然社会保険労務士の資格は持っていないので、知り合いの社労士と組んでやるという流れで考えており、とにかく、社長と接点を持つことが大事という考えでこの助成金無料診断のFAXDMをばら撒いた。

 

しかし、最初はほとんど反応は獲れなかった。

1,000通おくって、5件の反応と、3件のクレームが来る程度だったと思う。

 

ひどいクレームだと、「二度と送ってくるな!紙代返せ!バカ!!」と書かいてFAXを返信されたことがある。

さすがに、ここまで書かれると心が折れてしまいそうになったが、しばらく続けたみることにした。

 

でも反応率があまり上がらない。

そこで少し工夫してみることにした。

 

次にやったことは、従業員をある程度抱えていて、雇用調整助成金を使いやすそうな業種なおかつ、母数が多い業種に絞ることにした。

 

そこで、浮かび上がったのが「美容院」である。

 

てはじめに100件ほどの美容院に、「美容院オーナー必見!!」みたいなキャッチコピーでFAXDMを打ってみたところ、数件の反応があった。

 

これはイケるかもしれないと思い、さらに条件を絞ったキャッチコピーを付けて、持っているリスト全部にFAXDMを送った。

 

内容は、「スタッフ5名以上の美容院オーナー必見!○○○○円助成金が貰える可能性があります。」みたいな内容だったと思う。

 

これで、メチャクチャ問い合せが来るぞ!と意気込んで期待に胸を膨らませた。

そして、ついにその日は来た。

 

実はこの時、何でこんなことをしたのか記憶にないが、返信用のFAX番号は事務所の番号ではなく、ナガエの自宅のFAX番号にしてあった。(FAXが無かったんだっけ。。。)

 

なので、FAXDMを送ってどれぐらいの反応があったかは、ナガエが自宅に帰るまではわからない。

この時ばかりは、自分の目で確認したかったため僕もナガエ宅へ行くことにした。

 

僕らは、早々に仕事を終わらせて、渾身のFAXDMにどれほど返信が来ているのか確認するため心を躍らせながらナガエ宅に向かった。

 

アパートの前に着いた。

 

アパートの2階にあるナガエ宅へと続く階段をゆっくりと登る。

 

ドアの前に来ると、二人の緊張は最高潮に高まる。

 

念のため確認する僕。

 

オオクラ 「FAXはどこにある??」

ナガエ 「入って真っ直ぐっす。」

オオクラ 「ドア開けたら見えるの?」

ナガエ 「見えると思うよ。」

オオクラ 「よ、よし行こう!」

 

取り乱す僕。

 

なぜか冷静な長江。

 

ゆっくりとドアを開けた。

 

すると、その瞬間は訪れた。

 

オオクラ 「うぉーーーーー!なんじゃこりゃ!!!!」

ナガエ 「一旦木綿(いったんもめん)がおるやんけーーー!!」

 

ナガエ宅の古いタイプのロール式のFAX機からゆうに3メートルを超えるほどの紙が垂れ下がっていた。

その様は、まるで一旦木綿のようだった。

 

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結局は、1,000通超おくって、50件程度の返信が来ていた。

通常FAXDMの反応率0.3%などと言われているが、それを大きく超える5%の反応率。

 

あの時の興奮は今でも忘れない。

はじめて、自分たちの目論見が上手く行った瞬間だった。

 

奇跡は起きた。

 

 

かのように思われた。

 

しかし、僕達はそこから1件しか顧問先に繋げることはできなかった。

そもそも、助成金を取りたい人なので税理士の顧問はあんまり関係ないし一番多かったのは、

 

「そっか!そんな良い助成金あるんだ!顧問税理士に相談してみます!」

 

これだった。泣

 

もしかすると、営業が上手い人ならもっと顧問へつなげることができたかもしれない。

けど、当時の僕達にその力はなかった。

 

その時は結構落ち込んだが、今思うと結構良い経験だったと思う。

 

何かやらないと、何も変わらないことだけはわかっていたので、思いつくことは何でも実践した。

 

その結果、振り返ると笑っちゃうようなことを何度も繰り返した。

 

そんな経験があったからこそ、今があると言えばカッコはつくが、この場では恥ずかし過ぎて書けないようなことはまだまだたくさんある。

 

それはまた次の機会に書こうと思う。

 

そして、これを最後に僕達は、FAXDMを打つのを止めた。(セミナー集客以外で)

 

最初で最後のT-FRONTが生んだ幻のFAXDMだった。